住宅用太陽光発電システムの日常点検やメンテナンス、メーカー保証内容等について

太陽光発電

住宅用太陽光発電システムのメンテナンスについて

太陽光発電は可動部を持たないためメンテナンスフリーと呼ばれることもあるようですが、パネルの一部に不具合があるまま使うと、本来発電できる電力を生み出せないので、売電収入の減少につながります。

また、パネル表面の汚れによる影の影響で発熱(最悪、発火)に至るリスクや、ボルト緩みにより台風等でパネルが飛ばされるリスクもあります。最低限のメンテナンスは必要ですね。

法律的な観点では、2017年4月の改正FIT法により、10kW未満の住宅用太陽光発電システムもメンテナンスが義務化されています。点検項目はガイドラインにより定められており、大きくは「目視点検」と「測定機器による数値測定」の2種類です。

点検周期は、2017年の改定前は4年に1度が目安とされていたようですが、改定後は発電所毎の環境や設備に応じることと、ある意味アバウトになっています。従来の4年に1度を踏襲しているパネル設置業者が多いようで、我が家の施工をした業者も4年に1度の点検を推奨していました。なお、最初の点検は設置1年後であり、初期不良の発見を目的として短く設定されています。

点検費用を調べてみたところ、「2万円」、「5~10万円」とばらつきがありました。実施業者や点検内容、パネル枚数等により幅があるようです。足場を組んで点検する必要がある場合は、別途足場代を請求されることもあります。我が家の設置業者は、詳細な点検内容は不明なものの、費用は2万円と良心的でした。

太陽光パネルの洗浄や清掃

太陽光パネルを水道水で洗うと、カルキや水垢が残ってしまうため、基本的に洗浄は不要です。
設置業者からも、汚れは雨で洗い落とされるので気にしなくて良いと言われました。

住宅用太陽光発電システムの日常点検

自分でできそうな項目と簡易チェック結果を以下にまとめました。

雨漏り確認

屋根裏から、雨漏れ跡および野地板の腐食がないことを確認します。2Fの点検口からライトで照らして確認してみましたが、今のところ異常はありませんでした。(あると困ってしまいますが)

雨漏りは、太陽光発電を自宅の屋根に設置する上での一番のリスクだと思いますので、大切な点検項目だと思います。ただ、日常的にチェックできるかと言われたら、せいぜい半年に一回くらいでしょうか。。。

パネル自体の損傷確認

台風等により飛来物がパネルにぶつかり、その衝撃で破損することがあるため、太陽光パネル自体に破損がないかを確認します。

ベランダから自撮り棒を使ってスマホで写真を撮って確認しましたが、奥の方に設置されているパネルまではチェックできませんでした。屋根に登るのは怖いですし、なかなか確認は難しいですね。。。

パワーコンディショナーの動作音確認

パワーコンディショナーに異音はしないか、腐食や破損がないかを確認します。発電している日中に確認しましたが、そもそも無音でした。(私の聴覚の問題でしょうか。。。)

一般的に、モスキート音であれば正常、ブーンという音がしていると異常が疑われるようです。

発電量の正常性確認

異常に発電量が低下していないかを確認します。

発電量を出力して全天日射量と比較をしています。本当は気象庁の全天日射量のデータではなく、自宅の屋根に降り注ぐ実際の日射量を知りたいのですが、日射計は高くて買えません。。。

住宅用太陽光発電システムのメーカー・施工業者の保証内容

メンテナンスの必要性を調べているうちに、保証内容について興味が出たため、我が家の太陽光発電システムのメーカーと設置業者の保証内容を調べてみました。太陽光発電システム自体の概要については過去ページを参照下さい。

発電量補償制度(メーカー・5年間)

台風・火災・雷害等により太陽光発電システムが故障し、売電収入が減少した分を補填

この補償がついていたことを初めて知りました。手厚いですね。

製品保証(メーカー・15年間)

・太陽光パネル…材料および製造の瑕疵により太陽光パネルの機能性に影響を与える場合
・パワーコンディショナー…製品瑕疵による不具合が生じ、正常な発電が行えない場合
・システム部材…製造瑕疵により不具合が生じ、太陽光パネルの外れや落下等を生じさせた場合

メーカーの製品に対する瑕疵が対象ですね。

出力保証(メーカー・25年間)

・1年目…太陽光パネル実出力が仕様の97%を下回った場合
・2~25年目…太陽光パネル実出力の年次低下が0.7%を上回った場合
・25年目…太陽光パネル実出力が仕様の80.2%を下回った場合

これ、気づく方法あるのでしょうか。。。日射や温度によって発電量自体も変わりますし、そもそも複数のパネルの集合体としての発電量しか把握できていないので、個々のパネルが「1年で0.7%低下した」なんて分かりませんよね。

設置業者の4年目点検でこのあたりの数値が把握できるのでしょうか。出力保証がなされた実例等も含めて、今後調べてみたいと思います。

自然災害補償(設置業者・10年間)

台風で物が飛んできての破損等が保証内容です。広域災害である地震・津波・噴火は対象外でした。

施工保証(設置業者・20年間)

太陽光発電システムの構成物品自体でなく、屋根に設置する際の施工を保証しています。雨漏りについては10年間、その他の施工ミスによる電気的故障や取付部品の外れ等は20年間の保証期間です。


各種の保証内容を調べてみて、全体的にとても手厚い印象です。10年経過後に雨漏りや台風等によるパネル破損にどう備えるのか(保険に入るべきか)、その時になったら考えてみます。

太陽光発電システムの製品寿命

保証内容を調べたついでに、太陽光パネルとパワーコンディショナーの製品寿命を調べてみました。

太陽光パネル

耐用年数は20~30年程度のようですが、構造的にシンプルなので不具合が起きなければ50年でも使えるようです。

ただし、徐々に発電効率が低下するようで、一般的な太陽光パネルの劣化率は1年あたり0.27%程度らしいです。

単純計算では30年使っても8.1%の低下なので、あまり大きな数値ではないですね。少なくとも8%低下したからといってパネルを交換しようとは思えません。

パワーコンディショナー

寿命は10~15年程度で、交換費用は工事費込みで20~30万円程度必要のようです。

なお、太陽光パネルと異なり、劣化によって性能が低下することはなく、壊れるか壊れないかのゼロイチらしいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました